要人発言 <36>
■「実質GDP、0.8%押し上げ」 日銀試算、10%円安で 2022年1月19日 17:13 この日銀の発表(2022年1月)を皮切りに、2022年は歴史的な激動の年となりました。米国の急速な利上げに対して日本が超低金利を維持したため、日米の金利差拡大から急速に円安が進行。同年の秋には1ドル=151円台にまで突入し、政府・日銀による大規模な円買い為替介入が実施される事態へとなっていきました。当時(114円台)はまだ「円安によるメリット・デメリット」が議論されていましたが、その後わずか数ヶ月で想定を大きく超える円安が進んだため、家計や輸入企業のコスト負担が急激に重くなるなど、デメリット側がより強く意識されるようになっていきました。 さらなる円安の加速 2022年に151円台に突入したのちも、米国の高金利維持に加え、地政学リスクに伴う原油高(日本の貿易赤字拡大)などが重なり、2026年7月には163円80銭台まで円安が進む局面がありました。 過去最大の巨額為替介入 2026年7月末には、1998年以来28年ぶりとなる「日米両政府による円買いの協調介入」が実施されました。1ヶ月の介入総額は15兆円を超え、月間・年間ともに過去最大規模を更新しています。 日銀の利上げペース加速 円安に伴う輸入物価の再上昇(インフレショック)を抑え込むため、日銀は「金利のある世界」への移行を急いでいます。これまでは半年程度あけていた利上げ間隔を縮め、2026年6月に続き9月にも3ヶ月のスパンで連続利上げ(1.0% → 1.25%)を断行しました。 2022年当時に議論されていた「コストプッシュ型の悪い円安」は一過性にとどまらず、2026年現在は国内の金利上昇という新たなフェーズを伴って家計を直撃しています。 住宅ローン(変動金利)の上昇 日銀が政策金利を1.25%に引き上げたことを受け、メガバンク各行は普通預金金利を0.5%へ引き上げる(約34年ぶりの高水準)一方、変動型住宅ローン金利の基準となる「短期プライムレート」を2.375%から2.625%へと一斉に引き上げ始めており、毎月の返済負担増が現実味を帯びています。 円建て資産の目減りリスク 円安と国内インフレが固定化したことで、「現金(円)を銀行に預けておくだけでは資産価値が実質的に目減りする」リスクが一段と明確になりました。 ...