チベット仏教と線香
→目次
① 宗派別の主な寺院と線香 ※(🌏️北緯, 東経)
・ゲルク派
・カギュ派
・サキャ派
・ニンマ派
② チベット線香と五大地域社会
③ 尼木藏香
④ チベット族
⑤ チベット三大名香
"おすすめのチベット線香を教えて下さい"
⑥ チベット医学の三大機関
⑦ チベットの木版印刷所
⑧ ブータン王国の線香
⑨ 象雄王国とボン教
⑩ チベットの修行洞窟群
⑪ チベットの歴史
① 宗派別の主な寺院と線香
🟡ゲルク派(黄教、黄帽派)
15世紀初頭、ツォンカパによって創始された。戒律を重視し、僧侶の妻帯を禁じる。総本山はガンデン寺。
・ポタラ宮殿(布達拉宮)
🌏️29.65778, 91.11694
ポタラ宮は、1994年にユネスコの世界文化遺産として登録されました。宮殿は大きく「白宮殿」と「紅宮殿」に分かれています。「ポタラ」は「普陀」を意味し、観音菩薩が住む場所とされています。チベット自治区ラサ市の紅山(マルポリ)の丘に位置しており、標高は3,700メートルに達します。西蔵自治区拉薩市城関区北京中路35号。
→ポタラ香
🌏️29.65306, 91.13139
7世紀にソンツェン・ガンポによって建てられ、ネパールのティツン妃と唐の文成公主がそれぞれ持ち込んだ仏像が祀られています。内部には「千仏廊」と呼ばれる千体の仏像が描かれた壁画回廊や「覚康仏殿」があり、金箔の屋根が特徴的です。多くの信者が寺院の周囲にある「バルコール(八廓街)通り」を時計回りに巡礼し、「五体投地」を行っています。ラサ市内の標高約3,650メートルに位置し、世界遺産「ポタラ宮の歴史的遺跡群」の一部として認定されています。西蔵自治区拉薩市城関区八廓西街2号。
→大昭寺聚福古香
・ガンデン寺(甘丹寺)
🌏️29.75806, 91.47500
1409年、ゲルク派の開祖であるツォンカパによって、ワンブール山(旺波日山)の標高約4,300mの山頂付近に建てられました。「ガンデン」は、サンスクリット語の「トゥシタ」の訳語で、仏教の宇宙観における兜率天(とそつてん)を意味します。未来仏である弥勒菩薩が現在修行している浄土とされています。セラ寺、デプン寺とともに「ラサの三大寺」に数えられ、ゲルク派の最高指導者である「ガンデン・ティパ(ガンデン寺座主)」が位置する宗派の最高権威です。毎年チベット暦の10月25日には、ツォンカパの命日を記念して何千もの灯明を捧げる「ガンデン・ガムチョ(ツォンカパ・バターランプ祭)」が盛大に執り行われます。西蔵自治区拉薩市達孜(ダツェ)区。
→甘丹康巴藏香
→甘丹敏巴藏香
・セラ寺(色拉寺)
🌏️29.69806, 91.13333
1419年、ゲルク派の開祖ツォンカパの直弟子であるジャムチェン・チョジェ(大慈法王)によって創建されました。ラサ市街の北側、約5kmに位置するセラ・ウツェ山(烏孜山)の麓に佇んでいます。標高約3,700メートルに数多くの僧侶が暮らし修行に励む一大コミュニティが存在しています。創建から間もない頃、明の永楽帝から創設者ジャムチェン・チョジェに贈られたとされる『永楽版ガンユル大蔵経』が伝わっています。朱色のインク(朱砂)で印刷され、精巧な装飾が施された経典です。毎日午後(主として15時頃から)に中庭で行われる仏教の討論会「問答(ツェンパ)」があります。西蔵自治区拉薩市城関区色拉路。
→色拉寺蔵香
→三十一味安神薬香
・ザキ寺(扎基寺)
🌏️29.67639, 91.14061
チベット唯一の財神廟があります。ザキ・ラームは、女性の財神です。中国内陸部(漢族の地)からチベットへやってきた女神(一説には清朝の宮廷から高僧に付いてきた、あるいは乾隆帝の妃の魂が宿ったとも)と伝えられています。そのため、「彼女の故郷の好物である強いお酒(白酒)を供えると喜ぶ」とされ、参拝者が競って茅台酒(マオタイ)などの白酒や、彼女が好むとされるお香を買い求めて境内に持ち込むようになりました。ザキ寺は、曜日によってご利益が異なると信じられています。財運・ビジネス運・満願成就の日は金曜日。月曜日は健康・安全。水曜日は求財・トラブル回避など。西蔵自治区拉薩市城関区扎基東路。
→扎基寺財神庙藏香
→財神藏香
・デプン寺(哲蚌寺)
🌏️29.67639, 91.04750
1416年に創建され、標高約3,800メートルの根培烏孜山(ゲンペウツ山)の斜面に位置しています。最盛期には1万人以上の僧侶が暮らす世界最大級の寺院でした。「デプン」はチベット語で「米の集積」を意味し、山肌に白亜の僧房が立ち並ぶ様子が米を積んだように見えることに由来します。ダライ・ラマ5世がポタラ宮に移るまで拠点としていたガンデン・ポトランや、主要な本堂であるツォクチェン大堂(郭琴本堂)があります。貴重な文化遺物を収集しており、毎年開催される「ショトン祭(ヨーグルト祭)」では、巨大なタンカ(仏画)が開帳されます。敷地25万平方メートルに約5,000室の部屋があります。西蔵自治区拉薩市城関区北京西路276号。
→哲蚌藏香
🌏️29.26861, 88.86994
ダライ・ラマ1世が1447年に創建しました。ゲルク派の六大寺院の一つです。4世以降、パンチェン・ラマ(ダライ・ラマに次ぐ高位の僧)の歴代の居所・政治宗教の本拠地となりました。 チベット第2の都市であるシガツェ(日喀則)の尼瑪山(ドルマ山)の嶺に広がる、敷地面積15万平方メートルの広大な大僧院です。最盛期には4,700人以上の僧侶を擁していました。世界最大級の銅製の弥勒菩薩像(高さ26メートル)が安置されています。歴代パンチェン・ラマの法体を納めた、金銀や宝石で装飾された豪華な霊塔殿があります。エンゴン寺が祖先寺院となります。西蔵自治区日喀則市桑珠孜区几吉朗卡路1号。
→タシルンポ寺院香
・タール寺(塔爾寺)
🌏️36.490939,101.568242
ゲルク派の六大寺院です。ゲルク派の創始者である「ツォンカパ」が生まれた聖地、蓮花山の谷に建てられています。ツォンカパの誕生を記念して建てられた「大銀塔」という塔(ター)の後に寺院(ル)が整備されたため、「塔爾寺(タール寺)」と名付けられました。彫刻は、ヤクの乳から作ったバター(酥油花)に彩色し、仏画は、何百年経っても色褪せない独自の技法により描かれました。刺繍は、絹の布に綿などを詰めて立体感を出した伝統的な「堆繍」により仏教絵画を表現しています。青海省西寧市湟中区魯沙爾鎮金塔路56号。
→塔欠寺藏医院吉供香
→密宗清除汚穢薫香塔
・ラプラン寺(拉卜楞寺)
🌏️35.194018,102.506037
ケニ山に抱かれ柳山を望む黄金の盆地にあり、最高学府(大学)の機能を持ちます。1710年創建。ルンタ(風の馬)。甘南藏族自治州夏河县拉卜楞镇人民西街252号。
→拉卜寺古法藏香
→駿馬36味藏香
→龍騰蔵香
→達亜甘蔵薬香
→二十五味財神藏香
・ガンゼ寺(甘孜寺)
🌏️31.63444, 99.98528
ガンゼ寺院は 、四川省ガンゼ・チベット族自治州ガンゼ県に位置しています。1662年にモンゴルで最も有力な部族によって建立されました。16世紀後半、モンゴルの支配者が寺院を全面的に支援していたため、甘孜寺はカム地方で最も強力で規模の大きい寺院の一つでした。ゲルク派の修行者は、ゲルク派の経典を暗記し、議論することによって、20年以上かけて徹底的に研究します。寺院全体には約1万体の仏像と、ゲルク派の開祖ツォンカパの経典を含む数千のチベット仏教経典があります。また、多くの歴史的な仏教経典、古いマスケット銃、巨大な祈りが収められた小さな礼拝堂もあります。四川甘孜白塔公園。
🌏️27.86333, 99.70417
ソンツェリン寺は雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市に位置するゲルク派の寺院。 1680年にダライ・ラマ5世によって創建。 小ポタラ宮と称される。中国語では帰化寺ともいう。
🌏️32.13694, 102.22750
大藏寺は、四川省阿壩州馬爾康(マールカン)に位置します。1414年、宗祖ツォンカパの直弟子であるツァコ・アワン・タクパ(阿旺札巴)によって創建。彼が建立した108の寺院の中で最後の、そして最も重要な寺院の一つです。大蔵寺は創建以来、600年以上にわたり天然の蔵香(チベット香)を作り続けています。
→大藏極品普賢妙雲香
→祈竹妙喜香
・リンジョウシアゴンバ(林周夏寺)
🌏️29.97806, 91.18194
チベット自治区ラサ市林周県にあるチベット仏教の寺院です。標高約4,300mの山あいに位置し、700年以上の歴史を誇る僧院であり、「天国に最も近い尼寺」とも呼ばれる聖地です。108基の白塔(チョルテン)が境内に整然と林立しています。チベットの秘境として知られています。
→圣地夏寺藏香
🌏️36.42972, 101.95000
シャチュンは「鹿の砦」を意味し、山頂の崖の峻険な地形に建てられています。境内からは、眼下に大きく蛇行する黄河の景観(九曲黄河)を見下ろすことができます。1359年、チベット仏教カルマ・カギュ派の最高指導者であるカルマ・パ4世(ロルペ・ドルジェ)によって開創されたと伝えられています。アムド地方(青海)の修行僧たちが瞑想や厳しい修行を行うための「4大禅定処(修行地)」(夏宗寺、賽宗、阿瓊南宗、班摩曲宗)の一つとして数えられ尊ばれてきました。青海省海東市平安区三合鎮に位置します。
🌏️36.14824, 101.87635
ツォンカパ大師の啓蒙の師であるチュジェ・ドンドゥプ・リンチェンにより1349年に創建されました。寺院名は、背後にある山脈の峰が「大鵬(ガルーダ、鳥の王)」が羽を広げたような形をしていることに由来します。ツォンカパが少年時代に得度し経典を学んだ聖地で、湟北四大名寺(佑寧寺、却蔵寺、広惠寺、夏瓊寺)の一つです。1788年に清の乾隆帝より「法浄寺」の名を賜り、満州語・漢語・モンゴル語・チベット語の4つの言語で書かれた金字の額が贈られました。敷地は27万平方メートルに及び、大小27の建築群と2,260室の仏殿・僧房で構成されています。青海省海東市化隆回族自治県査甫郷に位置します。
🌏️27.4429, 85.2200
コパン僧院は、ラマ・ブッテン・イェシェーとラマ・ソパ・リンポチェによって1969年に創設されました。後に、ラマ・イェシェーが1979年に亡命してきた2人のチベット人尼僧をコパン僧院に迎え入れました。尼僧の数は徐々に増加し、1994年には独立した居住・修行施設が建設されました。修道院名のカチョエ・ガキル・リンは、「空行者の純粋な至福の地」の意味です。女性としては取得が極めて困難であった最高位の仏教博科学位ゲシェマを取得できます。ネパール。
→Lawudo Incense
→Medicine Buddha Healing Incense
→Lotus Blossom
・ナルタン寺(納塘寺)
🌏️29.191084, 88.764280
1153年にトゥムトン・ロドゥ・ドラクパ僧によって建立。1730年、チベットの地方政府は、チベットの古い書籍や経典を保存し継承するため、ナルタン印経院を創設しました。チベット三大経典の一つである「ナルタン版大蔵経」を出版。貴重な仏教文献や版木を数多く保存していることから、「チベットの図書館」と称されています。西藏自治区日喀则市桑珠孜区。標高3,850m。
🌏️ 35.556548, 102.051744
1385年に創建。「熱貢(レゴン)芸術」の中心地として知られ、境内には極彩色の壁画や精巧なタンカ(仏画)が数多く残されています。チベット仏教美術の粋を集めた大経堂や、周囲にそびえる白い仏塔、タンカ制作や仏像工芸の工房が周辺の村落に並んでいるなどの特徴があります。青海省黄南チベット族自治州(レゴン市)同仁市吾屯村。
⚪️カギュ派(白教 / 白帽派)
化身ラマ(転生ラマ)制度を確立した。師から弟子への個人的な修行の伝承(秘密教法)を重視する。総本山はディグンティ寺(直貢梯寺)。
・ツルプ寺(楚布寺)
🌏️29.726726, 90.576732
楚布河(ツルプ川)の上流、標高約4,300mの谷あいに位置しています。1159年、初代カルマパであるドゥースム・チェンパによって創建されました。チベット仏教の代名詞とも言える活仏(かつぶつ)の転生制度(トゥルク制度)が、歴史上初めて始まった場所です。歴代カルマパの遺骨を納めた仏塔(チョルテン)や、明の永楽帝から贈られたとされる貴重な国宝級の巻物・仏像などが保管されています。寺院に伝わる独自のレシピで作られる「ツルプ香(楚布チベット香)」は非常に有名で、チベット三大名香として高く評価されています。ラサ市堆竜徳慶区古栄鎮楚布溝。
→楚布寺藏香グレード1
→楚布寺藏香
🌏️29.30028, 91.97222
1158年にカギュ派の僧侶ドルジェ・ギャルポが創建しました。西藏山南市桑日(サンリ)県江郷里崗村にあり、敷地面積30万平方メートル、標高は約4,400メートル。タシ・ゴマン(吉祥多門)と呼ばれる精巧な金属製ストゥーパ群で知られています。
🌏️29.64092, 91.22033
北側のツェル・ゴンパ(蔡巴寺)と、南側のグンタン・ツクラカン(貢塘寺/公堂寺)の2つを合わせた総称。南側の中心伽藍であるグンタン・ツクラカンは、ツェルパ・カギュ派の開祖であるシャン・ツォンドゥ・タクパによって、1187年に建立されました。北側のツェル・ゴンパは、1175年にツォンドゥ・タクパが創建しました。チベット仏教カギュ派の支派であるツェルパ・カギュ派の総本山として栄え、13〜14世紀にはこの地域の政治・信仰の中心地でした。後世になってゲルク派の寺院へと改宗されました。西藏ラサ市城関区蔡公堂街道に位置しています。
・ドリクン・ティル寺(直貢梯寺)
🌏️30.106500, 92.204100
1179年、ジクテン・スムゴンにより創建。直貢噶挙派(ディグン・カギュ派)の総本山として知られ、世界三大天葬場(鳥葬)の一つです。標高4,465メートル。ここで灌頂(かんじょう)を受けた者は、死後に地獄へ落ちず天界へ導かれると信じられており、チベット全土から多くの遺体が運ばれてきます。拙火定(せっかじょう)は、体内で熱を生み出す密教の奥義であり、これを修得した僧侶は極寒の冬でも濡れた衣類を体温だけで乾かすことができるとされています。中国西蔵自治区拉薩市墨竹工卡県(メドロ・ゴンカル県)門巴郷に位置し、正式名称は、直貢梯密厳刹土菩提洲園。※鳥葬を見学した方の貴重なブログ。
※チベット動乱により、インド・デラドゥンに亡命し、ジャンチュブリン僧院(Drikung Kagyu Institute、🌏️30.3647, 78.1050)を設立しました。伝統的な仏教学だけでなく、声明、法要作法、トルマ制作、砂曼荼羅制作、仏塔建立なども学び、高等仏教哲学を学ぶKagyu College(カギュ大学院)、貴重なチベット文献を収蔵するSongtsen Library(ソンツェン図書館)が併設されています。1968年には、アヤン・リンポチェが、同じドリクン系であるトゥプテン・シェドゥブ・ジャンチュブ・リン僧院(🌏️12.394382, 75.981590)を設立し、有名な線香であるBlue Sky Incense、Red Crystal Incenseなどが作られています。こちらは、亡命チベット人社会の教育・福祉・僧侶養成を目的としたドリクン・カギュ系の大規模僧院です(通称カギュ・ゴンパ)。
・シェイゴンパ
🌏️29.3529, 82.9654
11世紀にドゥプトプ・シンゲ・イェシェによって建てられました。標高4200メートルのクリスタル・マウンテンの麓に位置します。山肌に白い水晶の脈が走っていて、山そのものが信仰の対象です。シェイ(Shey)は、水晶(crystal)を意味します。別称は「水晶の僧院」。ネパール最大の国立公園であるシェ・フォクスンド国立公園、標高3,660mにあるエメラルドグリーンのフォクスンド湖とともにアッパードルポ地域のトレッキングコースとなっています。僧院には、創建当時にまで遡る古代の壁画やチベット仏教の神々の彫像、貴重なタンカ、古い経典が当時そのままに保管されており、チベット文化の生きる博物館となっています。ネパール西部ドルポ郡のアッパー・ドルポは、ピーター・マシーセンの『雪豹』、映画『Himalaya(カルマ)』、映画『キャラバン』に登場する地域です。チベット暦の辰年に、12年に一度だけ開催される大規模な巡礼祭「シェイ・メラ」の中心地です。
🌏️31.650447, 98.796157
1727年、タイ・シトゥ・チュキ・ジュンネによって建立されました。彼はチベット仏画(タンカ)の歴史的な天才絵師でした。それまでの緻密なチベットの伝統技法に、中国の水墨画に見られるような「余白の美」や「淡い色彩のグラデーション」「自然の風景描写」を融合させた「カルマ・ガディ派」という画派を大成させました。19世紀に、失われつつある各派の貴重な教えや伝承を等しく尊重し集約しようとする「リメ(利美)運動」が興り、ペルプン寺はあらゆる宗派の学僧が集う一大アカデミーとなりました。特にチベット医学(西蔵医学)と天文学・暦学(暦の計算)、そして文法学の権威であり、ここを卒業した医師や天文学者はチベット全土で高く評価されました。併設されたペルプン印経院からは、これらの学術書が数多く出版されました。四川省甘孜藏族自治州德格县八邦乡。標高約3,900m。
→吉祥雲聚香(ゲレクティンプー)
🌏️27.571100, 85.582500
標高約1,750メートルの丘陵地にあります。聖地一帯には、風に乗って経文が広がるようにと願う五色の祈祷旗「タルチョ(ルンタ)」が無数に張り巡らされており、風にたなびく独特の光景が広がっています。飢えに苦しみ、生まれたばかりの子虎を食べようとしていた母虎を哀れんだ王子(釈迦牟尼仏)が、自らの肉体を与えて救ったという「捨身飼虎」の伝説の地です。現在は、若い僧侶たちが仏教哲学やチベット語、儀礼などを学ぶ大規模な教育機関(仏学院)としての機能を持っています。ネパール, バグマティ州カブレ・パランチョーク郡ナモブッダ市ダプチャ・カシカンド。
→LUNG POE
・サムディン寺(桑頂寺)
🌏️28.9744100, 90.4732100
1440年頃に創建。1966年の文化大革命時に一度破壊されましたが、1985年に元の場所に再建されました。チベット三大聖湖の一つであるヤムドク湖(羊卓雍措)の南西岸にある険しい山頂に建ち、チベットで最高位の唯一の女性活仏(化身ラマ)であるドルジェ・パクモ(金剛亥母)が代々寺主を務めることで世界的に知られています。桑頂寺精品藏香は、純天然のハーブや雪域の木材原料を使用しており、清涼で微かな甘みのある煙が特徴です。空間の浄化や菌の除去、心を落ち着かせる効果があるとされています。チベット自治区山南市浪卡子県浪卡子鎮羊卓雍措(ヤムドク湖)。標高4,423 メートル。
→桑頂寺精品藏香
🌏️28.612736, 85.260118
カギュ派の尼僧院です。ミラレパの修行洞窟を擁する聖地として知られています。ミラレバの生誕地は、チベット自治区日喀则市(シガツェ市)吉隆県(ギドン県)宗嘎鎮(ゾンガ鎮)。干上がったロンダ湖の断崖の上、チャガ山の山腹に位置します。敷地面積は約8,400平方メートル。主要な建物は、西から東へ順に、クジ・ラズンパ・リンチェン・ランジェ寺院、ラブラン寺院、ジェブロンブ・チェ寺院、ドゥカン・チェム寺院、ガンジュール寺院、ウマ・ジュオ寺院などです。ジェブ・ロンブチェはミラレバの瞑想洞窟。1160年頃に創建。標高4,200m。
『ミラ・ナムタル』
ミラレパ(1052年 - 1135年)の生涯を描いた伝記。父親の死後に財産を奪われた復讐として黒魔術で叔父の一族を滅ぼすが、のちにその罪を深く悔い、師マルパのもとで数々の過酷な苦行を乗り越えて悟りに至るまでの壮絶なドラマが描かれています。
『ミラレパの十万歌』
若い頃に黒魔術で一族に復讐を果たしたミラレパが、深い悔恨から苦難の修行を経て悟りを開くまでの、生々しくも力強いメッセージが込められています。
🌸サキャ派(花教 / 花帽派)
13世紀にモンゴル帝国と提携し、チベット全土を統治した歴史を持つ。僧侶は妻帯が可能(世襲制)。赤紫は文殊菩薩、黒は金剛護法神、白は観音菩薩の象徴で、この三色が花を作り出し花教という。ゴール(果)を求めて修行(道)するプロセスそのものに、悟りの境地(仏の境地)がすでに内在し実現している。道果(ラムデー)。総本山はサキャ南寺。
・サキャ寺(薩迦寺)
🌏️28.903095, 88.017466
1073年にクンチョク・ギェルポによって建てられました。寺院名のサキャは、寺院が建つボンボリ山の風化した灰白色の土を意味します。1268年には、フビライ・ハンの師であるパクパ(八思巴)によって、川の南岸に強固な城壁を持つ要塞のような形で南寺が建てられました。長さ60メートル、高さ10メートルに及ぶ棚に数万巻のチベット語の経典や、貴重な「貝葉経」が保存されています。サキャ寺はその圧倒的な歴史と文化財の多さから、「第二の敦煌」とも称されています。 2003年には、巨大な壁の背後に隠されていたおよそ8万4000巻の写本が発見されました。2011年以降、中国政府などの支援を受けながら写本の保護とデジタル化を推進し、現在無料で閲覧できます。標高4316メートル。西蔵自治区日喀則市薩迦県薩迦鎮徳慶路奔波山下。※フビライ・ハーン「儒教で国を治め、仏教で心を治める」
→ドロゴンチョギャルパクパ香
→薩迦寺薩寶千牟
→ターラ香
・ゴンチェン寺(更慶寺)
🌏️31.8057040, 98.5834189
1448年、初代デルゲまま王であるボタル・タシ・センゲとタントン・ギャルポによって建立されました。1729年には、第12代デルゲ王テンパ・ツェリンによって徳格印経院が建設されました。ラサのショル印経院、シガツェのナルタン印経院と並ぶチベット仏教三大経典印刷所の一つで、木刻印板が27万枚余り収蔵されています。現在も伝統的な木版印刷が続けられています。標高3240m。四川省甘孜藏族自治州デゲ県更慶町巴宮街13号。
→文殊菩薩香
🌏️33.008946, 97.017580
玉樹の街を見下ろす北山(標高3,700m)の斜面に位置します。1458年にシェーラプギャルツェンにより創建。1937年に第9世パンチェン・ラマがこの寺で没しました。文化大革命で破壊されましたが再建され、2010年の青海玉樹地震でも大きな被害を受け、僧侶たちが救援活動を行うなど地域の中心的な役割を果たしました。周辺には新寨(ギャナ)マニ石城があり、数億個とも言われる刻銘された石が積み上がっております。青海省玉樹チベット族自治州玉樹市(ユフ市)。
→玉樹伝統蔵香
・ナレンドラ寺(那蘭扎寺)
🌏️29.864798, 91.172728
1435年、ロントン・シャキャ・ギャルツェンが建立。チベット自治区ラサ市林周県卡孜郷澎波谷(ペニュル渓谷)付近に位置します。標高は3,680メートル。古代インドの著名な仏教大学であるナーランダ寺(那爛陀寺)にちなんで名付けられました。顕宗講学院として知られ、後に密教も重視されるようになり、サキャ派の道果(ラムドレ)の教えを伝える重要な場となりました。
🌏️29.2678194, 90.8128306
1464年にドルジェ・チャン・クンガ・ナムギャルにより建立。雅魯蔵布江(ヤルンツァンポ川)の南岸、ラサ・ゴンガル国際空港の近くに位置しています。標高は3,598メートル。寺院には、500年以上前の明・清時代に描かれた壁画(ケンリ派、欽派)の多くが当時の色彩を保ったまま現存しています。釈迦牟尼の生涯(本生譚)やサキヤ五祖、そして忿怒尊(守護神)などが色鮮やかに描かれています。黒地に金泥で描かれたマハーカーラ(大黒天)の壁画や、チベットの伝統である鳥葬(天葬)の様子を描いた珍しい壁画など、独自の芸術性が際立っています。西藏自治区山南市ゴンガ県。
→ 古嘎芬芳四溢圣香(コラ・ニェンガ)
🌏️30.3213646, 101.5207861
塔公草原は、四川省甘孜チベット族自治州康定市塔公鎮(タゴン鎮)に位置する、標高約3730メートルの大草原です。「塔公」はチベット語で「菩薩が好きな場所」を意味します。古くから木雅(ミンヤ)藏族が暮らす地域です。雅拉雪山(標高5820m)は、いまだ人類未登頂です。寺院内に金色に輝く「木雅金塔」、周辺に100基以上もの仏塔(チョルテン)が林立する「塔林」があります。文成公主ゆかりの釈迦牟尼仏像を本尊として祀ります。
🌏️31.64347, 98.96309
746年にボン教(チベットの先住宗教)の寺院として創建。1275年にサキャ派の寺院として再編されました。19世紀の「リメ運動」の指導者であるジャムヤン・キェンツェ・ワンポらによって、仏教の全学派を学べる学問の拠点として大きく発展しました。1958年に一度完全に破壊されましたが、1983年以降、徐々に再建が進められています。現在も僧院・仏学院(シェドラ)が運営され、伝統的な手法で作られる「宗薩藏香」の製造地として有名です。チベット高原の貴重な天然ハーブを使用しており、心身の癒しや健康維持に効果があるとされ、世界中の愛好家に親しまれています。四川省甘孜蔵族自治州徳格県馬尼干戈地区宗薩谷。標高3,250m。
→宗薩藏香
🌏️27.5930528, 89.6387750
13世紀、パジョ・ドゥルゴム・シグポが建立。彼は馬のいななきを聞き、馬の頭部に似た崖を目にし、そこが僧院を建立するのに最適な場所だと確信しました。僧院名のタンゴは、ゾンカ語で「馬の頭」を意味します。ブータン王国19世紀には、シャブドゥン・ジグメ・チョギャルが金色の屋根を増築しました。17世紀には、ブータン統一の立役者であるシャブドゥン・ンガワン・ナムギャルが、この僧院の洞窟で瞑想を行いました。タンゴ僧院は単なる寺院ではなく、厳格な修行機関でもあります。最高位の僧侶(ジェ・ケンポ)たちもここで修行を修了する必要があり、修行期間は最低9年間で、その後3年3ヶ月3日間の孤独な瞑想修行が続きます。2016年には、タンゴの丘の嶺に仏教大学が建設されました。ブータン王国ティンプー県ドタナン。 標高2,320メートル。
・シャル寺(夏魯寺)
🌏️29.127390,88.992584
1087年、シャル・ソナンジモが創建。14世紀の座主ブトン・リンチェン・ドゥルプの下で仏教経典の翻訳・編纂の中心地として繁栄し、チベット仏教の歴史において非常に重要な役割を果たしました。1147年、シャル寺はサキャ寺とともに元朝皇帝からの封号と勅賜を受け、その地位が向上し、元朝中央政府から巨額の投資も受けました。チベット自治区シガツェ市桑珠孜区シャル郷(夏魯郷)。標高3,950m。
※インドのサンスクリット語(梵語)の仏典が、チベット語に翻訳されたのがチベット大蔵経です。9世紀前半に顕教、11世紀からは後期密教、14世紀から経・律の翻訳「カンギュル」がナルタン寺で、論疏「テンギュル」がシャル寺で増補・編纂され、「シャル本」として標準化しました。
🔴ニンマ派(紅教 / 紅帽派)
8世紀にチベットに伝わった最も古い伝統を持つ。チベット土着のボン教の要素も取り入れている。大究竟(ゾクチェン)、大円満禅定、ロングチェンニンティク(龍欽心髄)。すべてのものが、本来あるがままの状態で完璧(円満)である。総本山はミンドゥリン寺。
・カトク僧院(噶陀寺)
🌏️31.3126, 98.9414
1159年、カトク・ダムパ・デシェクが建立。四川省ガルツェ・チベット族自治州白玉県河坡(ホポ)鎮に位置します。標高約4,000m、山頂には金色に輝く「パドマサンバヴァ曼荼羅宮殿(カタング宮殿)」があります。創建以来、累計10万人以上の修行僧が、死の際に肉体を光のエネルギーへと昇華させる「虹の体(ジャル・ル)」を成就したとされる伝説があります。カマ (Kama)と呼ばれる、口頭伝承が特徴です。
→朵灵藏香(ドゥオリンチベット香)※灰も赤色のまま
→噶陀札東藏香王
🌏️31.2169, 98.8269
1665年、リグジン・クンザン・シェラブによって創建。標高3,030メートル。「ペユル」には「吉祥の地」という意味があります。ニンマ派の六大本山(カトク寺、ゾクチェン寺、シェチェン寺、ドギェ・ドラ寺、ミンドゥリン寺)の一つ。大円満(ゾクチェン)の教えを実践します。文化大革命で破壊されましたが、1980年代に再建されました。亡命先の南インド・バイラクッペに亡命寺院を創建し大きく発展しました。現在、数百に及ぶ多くの子寺を有しています。四川省甘孜藏族自治州白玉県建設路。
→白玉薫香
🌏️32.26611, 98.88611
1735年、シェチェン・ラプジャム・テンペー・ギャルツェンが建立。文化大革命で徹底的に破壊されました。1985年、亡命したディルゴ・ケンツェ・リンポチェにより、ネパール・カトマンズのボダナートにシェチェン・テニ・ダギェーリン寺を再建し、現在そちらがメインの活動拠点となっています。瞑想・哲学・芸術の伝統を重視し、哲学学院、舞踊・音楽・儀式の学校、タンカ絵画学校、初等学校などを併設。多数の仏像(100体以上)、大規模なチベット語経典図書館を有します。四川省ガルツェ・チベット族自治州デルゲ県ランドゥオ郷。標高3,950m。
→雪謙寺藍盒香
→シェチェン香
🌏️28.993095, 91.689192
1762年、ジグメ・リンパが建立。ツェリンジョンは、「長寿の谷」「吉祥長寿の地」を意味します。尼僧(アニ・ラマ)たちは、数ヶ月から数年に及ぶ閉関(リトリート)を行い、独自の伝統に基づいた法要や観想法に身を捧げています。地域社会からの小規模な布施や、尼僧たちの質素な共同生活によって、自給自足に近い厳格な生活が維持されています。チベット自治区山南市ネドン区(乃東区)結巴郷。標高3,750m。
→燃炯蔵香(Tsering Jong Rangjung Traditional Tibetan Incense)
🌏️29.327757, 91.107532
1632年、第3世リグジン・チェンポが建立。1717年にジュンガル部(オイラトの遊牧帝国)の攻撃を受けて(チベット侵攻)壊滅したが、その後復活した。 その後、文化大革命により破壊され、1985年にようやく再建が開始された。ニンマ派北流の総本山であり、チャンテル(北蔵)伝承の中心地です。正式名称は、トゥプテン・ドルジェタク・リンポチェ・リン。ドルジェは「金剛(ダイヤモンド)」をタクは「岩山」を意味します。密教の実践と北蔵経典の保存において、欠かせない役割を担い続けています。西蔵自治区山南(ロカ)市貢嘎(コンカル)県昌果郷。標高3,600m。
→多杰扎藏香
・ミンドゥルリン寺(敏珠林寺)
🌏️29.183726, 91.405789
1676年、伏蔵大師であるテルダク・リンパによって大規模に再建されました(初建は10世紀末)。ニンマ派南流の総本山。多頭多臂の護法神像が壁画などに多く描かれています。伏蔵(テルマ)の伝統や医学・暦法・書道などの教育でも知られています。チベット全土で使われる公式な『チベット暦年表』の編纂発行を長年担ってきました。医学・薬学・書法・修辞学など、チベット伝統文化の頭脳が集まる場所でした。寺院で作られる蔵香(チベット香)は非常に有名で、チベット全土でも最高級品の一つとして珍重されています。文化大革命の時期に大きな破壊を受けましたが、現在は修復が進み再建されています。また、1960年代のチベット動乱に伴い、多くの僧侶がインドへ亡命しました。現在はインド北部デラドゥンに「亡命ミンドゥルリン寺」が再建されており、そこにはアジア最大級の巨大な仏塔や、高さ約40メートルの巨大なブッダ像が建立され、現在もニンマ派の国際的な一大教育拠点として活発に活動しています。チベット自治区山南市扎囊県扎期郷。標高3,760m。※写真はインドの亡命ミンドゥルリン寺
→敏珠林藏香
→大円満禅定香
→仙人安神香
🌏️32.122448, 98.859486
1684年、第1世ゾクチェン・リンポチェにより創建。ゾクチェン(大円満)の教えの中心地です。寺院の敷地内にシュリ・シンハ総合大学があり、五明(言語学、論理学、医学、芸術、仏教学)の徹底的なカリキュラムが組まれ、チベット仏教史における伝説的な巨匠たちを数多く輩出、あるいは滞在させてきました。最盛期には、チベット、ネパール、ブータンなどに280以上もの末寺を抱える、ニンマ派最大の寺院ネットワークへと成長しました。文革により破壊された後に、南インドのコレガルに「インドのゾクチェン寺」が再建されました。周辺にはチベットで最も美しい湖の一つとされるイリフン・ラツォ(新路海)があり、湖畔には無数のマニ石が敷き詰められています。四川省甘孜蔵族自治州德格県(デルゲ県)竹慶郷。標高4,000m。
→Brilliant Gem Incense
🌏️29.326501, 91.502560
8世紀(775〜779年頃)に建立された、チベットで最初の本格的な僧院。チベット王ティソン・デツェン、印度僧シャーンタラクシータ、インドの密教僧パドマサンバヴァ(蓮華生大師)の協力により建てられました。チベットで初めて「仏(仏像)・法(経典)・僧(出家した僧侶)」の三宝が揃った寺院で、チベット仏教の基盤となった場所です。寺院全体の配置が仏教の宇宙観を象徴する巨大な曼荼羅として設計されています。中央の本堂が須弥山を表し、周囲に4大洲・8小洲の堂や仏塔が配置されています。中央の本堂は1階がチベット様式、2階が漢様式、3階がインド様式と、3つの文化様式が融合しています。チベット自治区山南市ザナン県サムイェー鎮。標高3,700m。
→普賢雲供藏香
・アチェンガル・ゴンパ(亜青寺、亜青鄔金禅林寺)
🌏️30.9437892, 99.6112384
1985年にアチュン・リンポチェが設立。標高3,260mの草原湿地に位置し、昌曲河が流れる川に囲まれた中州(チョモ島)には1万人以上の尼僧が暮らす無数の赤い僧坊(火柴房)が密集しています。「水上仏国」と称される島内は男子禁制で、男女の居住地は厳格に分かれています。世界最大級の尼僧修行地です。寺院の中心には巨大な「円満光明殿」があり、内部には160本の柱が立ち並びます。敷地の近くには天葬台(鳥葬場)があり、禿鷲が上空を周ります。甘孜州白玉県昌台区阿察郷。
→亜青寺居士林藏香
・ドンガ寺(東嘎寺)
🌏️32.2667, 100.3497
1686年、第一世ドンガ活仏(チュシ・ウージン)によって創建されました。東嘎山の上に位置し、金馬草原に囲まれています。ドンガは白い法螺貝を意味します。堂内には釈迦牟尼坐像が安置され、壁画が鮮やかで、赤い柱に龍や花の彫刻が施されています。蓮華光明宮や薬師仏塔などの建築群もあります。400人以上の僧侶が常駐し、五明(五大科学)や顕密教法の講義が行われ、多くの高僧を育成してきました。寺院の周囲には108の広大なマニ車が配置されており、巡礼者や参拝客が時計回りに回って徳を積む姿が見られます。四川省甘孜蔵族自治州色達県金馬草原。標高4,000m。
→東嘎寺香
🌏️29.459914, 94.391877
1930年、ドゥジョム・リンポチェが建立。蓮花生大師(パドマサンバヴァ)の浄土「銅色山」に由来し、別名は、サンドバイリ寺(銅色の蓮の山の寺)です。中心建物は、仏塔の形をし、高さ20m以上、内径10m以上、金色の屋根を持ち、内部は正方形、外側は1階が二十角、2〜3階が八角です。パドマサンバヴァ(グル・リンポチェ)を中心に、観音菩薩、文殊菩薩、金剛手菩薩、阿弥陀仏などの像が安置されています。僧侶と尼僧が同じ寺で修行する双修寺です。子宝祈願の寺として知られ、寺の前の小道両側に男性・女性の性器を模した木像が置かれています。西藏自治区林芝市巴宜区布久郷。標高3,000m。
🌏️32.1505, 100.4674
1980年、ジグメ・プンツォク・リンポチェによって創設。喇荣五明佛学院は、色達県にある世界最大の仏教学院。標高4千メートルの高地に、4万以上の修行小屋が立ち並びます。「五明」とは、古代インド・チベットの伝統的な5つの学問領域(声明・因明・医方明・工巧明・内明)を指し、仏教哲学だけでなく、チベット医学や天文学なども深く学びます。内明(仏教哲学・精神科学)、因明(論理学・認識論)、声明(言語学・文法学・音声学)、医方明(医学・薬学・ヒーリング)、工巧明(芸術・工芸・技術科学)。中国政府は「分離主義勢力を亡命させる」ための情報を流布するハブセンターと見なしており、中国の警官と私服警官が家を破壊しています。欧州議会は中国に対し、ラルンガルの取り壊しを非難しました。四川省甘孜藏族自治州色達県洛若鎮(喇栄五明佛学院)。標高4,000m。※NHK BSプレミアム:天空の“宗教都市” ~チベット仏教・紅の信仰の世界~(2017年03月11日放送)
→法會藏香
・ガンゼマニ尼僧院(崗則嘛呢寺)
🌏️29.175502, 91.103685
チベット香の最高峰のひとつが作られる場所として、世界中のお香愛好家や修行者の間で非常に名高い尼僧院です。ニンマ派の開祖であるパドマサンババ(グル・リンポチェ)の教えに基づいた、極めて厳格かつ伝統的な調合が守り続けられています。機械を一切使わず、すべての工程が尼僧たちの手作業と祈り(マントラの詠唱)とともに行われます。7日間の念誦をし、原材料に祈りとエネルギーを込め、3日間の研磨粉砕では手作業で極めて細かい粉末にし、2日間の成形で一本一本、丁寧に細長い形に整え、3〜4日間乾燥させます。線香名の「欲供神女」は、漢文の書き下し文で「神女(しんじょ)に供(く)せんと欲(ほっ)す」と読みます。主尊は釈迦牟尼仏とパドマサンバヴァ仏、守護尊はエカジャティ(青ターラ)です。本堂には水力で動くマニ車があります。西蔵自治区山南市貢嘎県朗傑学郷嘛呢拉康寺。標高4,500m。
→欲供神女藏香
→嘛呢安神香
・リンロン寺(玲瓏寺)
🌏️31.121513, 100.822920
12世紀に創建され、約800年以上の歴史がある古代寺院です。文殊菩薩、観音菩薩、金剛手菩薩の3つの聖なる山に囲まれた玲瓏山の麓にあります。これら三つの聖なる山には数多くの宗教的な遺物が点在しています。文殊菩薩山の岩壁には五字真言が、観音山には六字真言が刻まれ、古くから修行者が修行してきた洞窟があります。金剛手菩薩山には金剛手菩薩像が安置されています。山の湧き水は特定の日に乳白色に変わります。玲瓏寺天勝薫香は、僧侶によって薬師如来の真言と縁起真言が奉納され、あらゆる神聖な儀式に用いられます。四川省甘孜蔵族自治州盧霍(ルーホー)県仁達(レンタ)郷。標高約3,200m。
→天勝薫香如来
→五智和合香
→护法欢喜供香
🌏️29.745515, 91.278591
標高4,889メートルのイェバ山の麓にあります。7世紀中頃に古代チベット(吐蕃王朝)を統一した王であるソンツェン・ガンポ(松賛干布)が、自身の愛妃(王妃)の一人であるマンサ・トリジン王女(芒薩赤尊公主)のために、修行用の神殿を建立したのが始まりです。8世紀には、グル・リンポチェ(パドマサンバヴァ)が、108の瞑想洞窟を開設しました。寺院には多くの聖地があります。法王洞、月亮洞、祖師洞、拉隆洞、縁起洞、金剛手洞、弥勒殿など、1,500年前の洞窟と寺院が融合した建築様式を今に伝えています。また周囲の山並みが緑度母(ターラー菩薩)の顕現に見えるという伝説もある。チベット自治区ラサ市ダジ郡バンドゥイ郷イェバ村。
→扎叶巴寺藏香
🌏️27.4934616, 89.3646983
ブータン・パロ県パロの渓谷高所にあり、標高約3120メートルの垂直に切り立った岩壁に建てられている。チベット仏教信仰の聖地であり、トラの巣という別名も存在する。ブータンに仏教を広めたグル・リンポチェが、8世紀に虎の背に乗ってこの地に飛来し、洞窟で瞑想したと伝えられています。1694年に建立されました。
・ジャンベ・ラカン(Jambay Lhakhang)
ラサ市の尼木県(ニュモ県)は、農牧業が基幹産業です。近年は、全域観光戦略を推進しています。7世紀を起源とする尼木蔵紙、木彫りなどの伝統工芸があります。1300年以上の歴史がある手工蔵香の生産が盛んで、尼木蔵香は国家級無形文化遺産です。呑巴(テュンパ)を中心として、特に呑達村(テュンダ村)に従事者が集中しています。24年度は10億円ほどの生産をしましたが、全産業の2.5%ほどの比率です。水車を使った村人による素朴な伝統工芸です。(尼木藏香)
・ツォギャル・ラツォ寺院(措嘉拉措寺)
🌏️29.3489000, 91.2779000
8世紀にイェシェ・ツォギャル(益西措嘉)が生まれた際に屋敷の傍らに忽然と湖が湧き出たとされる「ツォギャル・ラツォの魂の湖」を取り囲むように建てられました。寺院の名称もこの湖に由来します。イェシェ・ツォギャルは、チベットに密教をもたらした祖師パドマサンバヴァ(グル・リンポチェ)の最も重要な明妃(修行の伴侶)であり、すべての密法を受け継いだ最高位の女性成就者です。彼女はパドマサンバヴァの教えを完璧に記憶し、後世のためにチベット各地に伏蔵として埋蔵しました。そのため、強力な加持力が宿る至高の聖地とされています。金色の屋根の寺には、彼女の立像のほか、岩に残した手形や足形が祀られています。特に珍しいのは、龍王(ナーガ)が贈ったとされる白檀の木片で、形が女性の胸に似ていることから「授乳の奇跡」の象徴とされています。また、池の水面には予言や未来が映ると信じられています。寺院の周辺では、聖なる「魂の湖」の水や、智慧の守護神「ラフラ(惹呼拉)」の加持が込められた伝統的な蔵香が作られており、強力な浄化能力を持つとして巡礼者やチベット仏教徒の間で大切にされています。チベット自治区山南市扎囊県阿扎郷。標高3800m。
魂の湖 🌏️ 29.516667,92.738056(扎央宗圏)
→香巴拉藏香 紅香
・クルジェ・ラカン(Kurjey Lhakhang)
🌏️27.586532, 90.730225
1652年にグル・ラカンを建立。後にサンパ・ルンドゥプ・ラカンとサンパ・ルンドゥプ・ラカンが加わり、三つの主要伽藍から成ります。境内は108基のチョルテン(仏塔)に囲まれ、聖なる洞窟とグル・リンポチェの身体痕跡があります。伝承によれば、ブムタン王シンドゥ・ラジャが土地神シェルギン・カルポの祟りで重病になった際、グル・リンポチェがネパールから招かれ、この地の洞窟で3か月間修行し、霊を調伏して王を救済したとされます。その際に岩壁へ身体の痕跡が残り、これが現在の信仰の中心となっています。 グル・リンポチェが調伏の儀式に使用した「クルジェ・ドゥプチュ」と呼ばれる霊泉の聖水があり、現在も巡礼者が飲用や加持のために訪れます。 この非常に特別で希少な聖水を使用した線香が、Kurjey Sacred Water Incense(クルジェ聖水香)です。ブータン王国ブムタン県ジャカル町近郊。標高2,450m。
→Kurjey Sacred Water Incense(クルジェ聖水香)
🌏️27.57528, 90.73361
659年、チベット王・ソンツェン・ガンポが、仏教伝播を妨げる魔女を封じ込めるため、彼女の左膝の上に一日で建立した108の寺院の一つとされます。超常的な建立の伝説があります。「ジャンベ」はチベット語で弥勒菩薩(未来仏)を意味し、弥勒を本尊として祀る。また、百体の時輪金剛(カラチャクラ)の神々の像があります。秋のジャンベ・ラカン・ドルプ祭りが有名で、メワン(火の儀式)では、参加者が燃え盛る松明の下をくぐり、厄払いや不浄の除去をします。女性の子宝にご利益があるとされています。テルチャム(裸の舞)では、真夜中に16人の男性が全裸で踊ります。ブータン王国ブムタン県チョコル郡チャングワン村。標高2,630m。
🌏️ 29.449180, 91.026640
チベット自治区ラサ市曲水県(チュシュル県)にあるシュクセ尼寺(雄色尼寺)は、標高約4,200mの山腹に位置するチベット最大の尼寺です。ニンマ派の聖地であり、精神修行「チュウ」が行われる場所として知られています。チュウ(切断)の修行は、鳥葬場など魑魅魍魎(ちみもうりょう)が集まる場所に赴き、瞑想の中で自らの肉体を切り刻んで捧げる非常に過酷な修行のことです。19〜20世紀にかけて活躍した女性の高僧であるジェツン・ロチン・曲尼桑姆(Jetsun Lochin Chokyi Sgron)が再興した寺院としても有名です。チベット自治区ラサ市曲水県才納郷。標高4,200m。
② チベット線香と五大地域社会
山南市札嚢県(ザナン県)は、敏珠林(ミンドゥリン)寺があり、ポタラ宮のダライ・ラマや貴族、宮廷へ献上されるお香の独占的な製造を担っていた歴史があります。それゆえ、この地域では、寺院を中心に高度に洗練された高級香産業が栄えてきました。(敏珠林集聚熏香)
ラサ市中心部の城関区は、チベット伝統医学の最高権威であるメンツィカン(西蔵自治区蔵医院)があり、ヘルスケア産業として線香が生産されてきました。聖康香(Holy Land)などが巡礼者へのニーズに応えてきました。(聖康香、SORIG)
青海省(アムド) 湟中区(コンチュウ区)は、タール寺周辺が巨大な線香の産地です。寺院内にある「タール寺蔵医院(チベット医学病院)」の広大な工房では、何百人もの職人が手作業でお香を作っています。中国本土や東南アジアへの輸出産業としても大きな規模を誇ります。(塔爾寺薫香)
日喀則市(シガツェ市)は、ブータン国境に近いヒマラヤ山麓エリアが、高山植物の原材料供給地として、また越境交易の拠点としての藏香産業が回っています。標高4,000メートルを超える高地でしか採れない貴重なハーブ(ウスネア、雪茶など)の採取人、それを加工する職人、そして国境を越えてネパールやブータンへ輸出する商人たちのネットワーク自体が、この過酷な高山地帯の重要な経済基盤となっています。(扎什伦布寺藏香)
尼木県では、呑巴(テュンパ)地区、特に呑達村(テュンダ村)を中心とした蔵香産業に500人以上が従事し、年間200トン以上、10億円程度を生産します。1300年以上の歴史があります。
尼木藏香・甘丹寺藏香
尼木藏香・呑巴古藏香
尼木藏香・密宗禅藏香
尼木藏香・八宝如意藏香
尼木藏香・三十五味財神香
尼木藏香・三十五味藏薬香
尼木藏香・六十六味尼木藏香
尼木藏香・六十九味藏薬香
尼木藏香・西域龍涎熏衣香
尼木藏香・藏檀香
尼木藏香・早香
尼木藏香・晩香
尼木藏香(1)
尼木藏香(2)
尼木藏香(3)
尼木古宝・財神香
尼木古宝・檀木藏香
尼木古宝・佛香
尼木古宝伝統藏香
尼木古宝藏香
尼木古寶藏香
尼木千年好礼・度母香
尼木伝統藏香
尼木吞巴古藏香
尼木吞巴手工藏香
雪域康桑藏香
呑達村マスター香
④ チベット族
チベット族の人口は500万人で多くはチベット語を使用します。しかし地方によって方言差が著しく、それぞれの谷ごとに言葉があると言われるほどです。そこで大きく地域を分類します。北東部の遊牧地帯はアムド(青海)、東部の遊牧地帯はカム(西康)、中央部のラサ地方はユィ(衛)、南部の穀倉地帯はツァン(蔵)、西部の遊牧地帯はアリ(阿里)と分類し地図に示します。
チベット族という名称は漢語の呼び名で、チベット族自身は、「巴(パ)」や「哇(ポエ)」と自称しています。「巴」「哇」は、「人」という意味です。ラサ人は衛巴(ウエイパ)、シガツェ人は蔵巴(ツァンパ)、康方人は康巴(カンパ)」、多方人は安多哇(アントウワ)です。
⑤ チベット三大名香
・敏珠林集聚熏香
・楚布チベット香
・尼木藏香
"おすすめのチベット線香を教えて下さい"
▶Gemini
Sorig(メンツィカン)
ポタラ香(ポタラ宮)
カイラシュ香
Kola Nyernga(メンツィカン)
ガンデン・ケンパ(甘丹寺)
Samadhi Incense(タルパチョリンナニー)
Milarepa Incense
Natural Herbal Incense
▶Chat GPT
Mindroling Incense(敏珠林寺)
Holy Land Incense(チベット医薬公司)
Potala Tibetan Incense(ポタラ宮)
Samye Monastery Incense(桑耶寺)
Red Crystal Incense(アヤン・リンポチェ僧院)
Blue Sky Incense(アヤン・リンポチェ僧院)
Emaho Healing Incense(亡命敏珠林寺)
Nado Riwo Sangcho
▶Deep Seek
Holy Land Incense(チベット医薬公司)
Mindrolling Monastery(敏珠林寺)
Dhe-Tsang Monastery(大藏寺)
Sang puti 桑菩題
Blue Sky(アヤン・リンポチェ僧院)
Nado Poizokhang
Tibetan Medical & Astro Institute(メンツィカン)
Potala Incense(ポタラ宮)
Dhoop Factory
SNOWLION
※SNOWLIONは、ネパールのスワヤンブナート寺院の近郊にあるチャンドラ・デヴィ香会社(Chandra Devi Incense)の製品です。🌏️27.712486,85.294173
▶Grok
如意宝 除障香
如意宝 純檀王
御香堂 Ganden
御香堂 Medicine Buddha
御香堂 Akanistha
Agar31
シェチェン香(シェチェン寺)
敏珠林藏香(敏珠林寺)
1. 西藏蔵医薬大学
ダライ・ラマ13世
1916年 メンツィカン創立→1989年 西藏蔵医薬大学
ラサ市
🌏️29.6572, 91.1598
→聖康香(Holy Land)チベット医薬公司製造
↓
ダライ・ラマ14世
1959年 インド亡命(チベット動乱)
↓
1961年 メンツィカン(医学暦法研究所)設立
インド・ダラムサラ
🌏️32.2274, 76.3262
→SORIG Tibetan Incense
→Kola Nyernga Incense
![]() |
| 中国政府傘下のラサ市のチベット医薬公司 |
![]() |
| 中央チベット政権傘下のインドのメンツィカン |
2. タール寺(クンブム寺)医学院
中国青海省西寧市のタール寺の敷地内には、チベット医学の病院であるタール寺蔵医院があります。病院とは別に医学教育施設が併設されています。タール寺(クンブム寺)医学院は、1711年に開設された伝統を誇ります。アムド地方における医学の拠点で、大学教育に依存せず、寺院内で僧侶(アムチ)から弟子へと直接医学を伝承するスタイルを色濃く残しています。
→塔爾寺吉供香
3. ラブラン僧院医学院
甘粛省の甘南チベット族自治州にある、ラブラン寺に併設された医学専門機関です。中央には、高さ10メートルを超える巨大な文殊菩薩の青銅像が立っています。 世界のチベット学府とも称される仏教の総合大学で、その中の医学院では、学僧たちがチベット医学の理論と実践(薬草の採集から製薬まで)を体系的に学んでいます。
⑦ チベットの木版印刷所
1. デルゲ印経院(徳格印経院、更庆寺)
🌏️31.806278, 98.580989
1729年に創建。正式名称は、徳格吉祥聚慧印経院。27万〜32万枚以上の版木(印板)を保管し、830部以上の典籍を収蔵し、現在もチベット仏教の全宗派の経典・文献を印刷しています。印刷技術は国家級無形文化遺産に指定されています。徳格土司(地方領主)の支援で建立され、中央チベット(ラサ)の影響が比較的弱かったため、多様な宗派の教えを保護・伝承する役割を果たしました。文化大革命期にも僧侶たちが命がけで版木を守り抜き、破壊を免れました。標高3,250m。
2. ナルタン印経院(納塘寺)
🌏️29.191084, 88.764280
1730年、チベットの地方政府は、チベットの古い書籍や経典を保存し継承するため、この印刷所の創設を始めました。この巨大な経典印刷所を完成させるには20年以上の歳月を要しました。この大プロジェクトを成し遂げるため、多くのチベットの人々がそれぞれの方法で支援を提供しました。書家、彫刻家、画家、そして多くの若者たちが集まり、印刷技術を学びました。長年の努力を通じて、ナルタン寺の経典印刷所は多くの偉大なチベットの作品を生み出しました。標高3,850m。
🌏️31.6483, 98.7958
1727年に創建されたペルプン寺にある印刷所は、仏法宝蔵と呼ばれ、歴代タイ・シトゥパによって整備・拡張されました。最盛期には約7万~10万枚の木版を所蔵し、経典・論書・歴代タイ・シトゥパやジャムゴン・コントゥルの著作などを印刷していました。18世紀のデルゲ印経院の『カンギュル』・『テンギュル』の編纂事業には、ペルプン寺の学僧が深く関与しました。デルゲ印経院の創設にもペルプン寺が大きな役割を果たしたとされています。標高3,900m。
4. ショル印経院(ポタラ宮)
🌏️29.656469, 91.119078
第5世ダライ・ラマが、ポタラ宮の麓、ジョルの東部に設立しました。政府の官制印刷所ではありましたが、大規模な印刷所ではありませんでした。20世紀半ばに作成された目録には、ツォンカパとその2人の主要な弟子の著作集に加え、印刷所が版木を保有していた約120冊の著作が掲載されています。標高3,650m。
5. タール寺印経院(塔爾寺)
🌏️36.481439, 101.599192
印刷所は西暦1832年に設立され、主に『ツォンカパ大師と二人の弟子の集成』、『三昧経』、『八千般若歌』、『バドラカルピカ経』、『四大続』、『五大論』などの経典、法、三蔵論を所蔵しています。また、阿嘉永増大師、羅蘭巴丹徳利、羅蘭巴巴托、佳木陽謝巴の作品や、『解尊』、『国望』、『四学』の教科書、さらに羅林、仏教の戒律、日々の読経、儀式、祈祷旗、お守りなどの木版画も多数所蔵しています。標高2,690m。
6. シャングリラ印経院(香格里拉印経院)
🌏️27.8152, 99.7056
雲南省ディチェン・チベット族自治州シャングリラ市の夏給チベット村にある近代的な印経院です。デルゲ印経院の技術を参考に設立され、雲南チベット地域最大級の木版印刷センターとして知られています。印経院には、『カンギュル(甘珠爾)』108巻、『テンギュル(丹珠爾)』203巻、16万2千枚の木版、約6千枚の絵版が収蔵されています。標高3,290m
7. ラブラン印経院(拉卜楞寺)
🌏️35.2018, 102.5215
甘粛省夏河県にある Labrang Monastery(ラブラン寺)の伝統的な木版印刷所です。2万枚以上の木版を所蔵し、経典や宗教文献を伝統的な木版印刷で制作しています。 現在も僧侶たちが手作業で経典を刷る伝統を維持しています。
⑧ ブータン王国の線香
NADO社
・Happinss
・Zhingkham Kunchhab Chhoetrin
・CINNAMON
・Aman
・Poizokhang
・Jaju
Chimi社
・Soothing Lung-Poe
・Clean-Se
・Shielding Tshul-Zhi-Poe
・POE JORKHANG
・Guru Chan Dreen Poejor
・Jaaju Poe
Lhawang Driden社
・Drizang Kuenchap
ラワン・ドリデン香工場は、ワンデ・ポトダン郡に拠点を置く香製造会社です。ドゥリザン・クエンチャップ(Drizang Kuenchap)は、ブータンで製造されている伝統的なブータン線香です。香のベースには、シャクナゲ、ナツメグ、シナモン、蜂蜜、樹脂(ポエカル)、ルダ、グーズベリー、サフラン、ジュニパーなど、様々な種類の香料が使用されています。香の着色には天然染料も使用されており、合計で約35種類の原材料が使用されています。黒香は非常に神聖な香とされ、神聖な儀式やプージャの際にのみ焚かれます。この種類のお香は、工場で年に一度だけ製造されます。
Druk Incense Company
・CHENREZIG
⑨象雄王国とボン教
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| キュンロン銀城(穹隆銀城) |
ボン教の伝説上の開祖は、幸饒弥沃如来仏(シェンラプ・ミウォ・チェ)です。チベットの寺院は、古代インドに起源を持つ礼拝作法により、敬意の対象(仏塔など)を常に自分の右側に置くように時計回りに周回し、マニ車も時計回りに回しますが、ボン教では反時計回りにします。聖地であるダンラ・ユムツォ湖(当惹雍錯)の地域では反時計回りを意味する「卍」の記号が残っています。チベット自治区ナクチュ市ニマ(尼瑪)県文部郷瓊宗(きょうそう)。標高4000m。
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| 尼瑪県文布郷 |
代表的なボン教寺院は、ナルシ寺(朗依寺)、ヨンジョンリン寺院(熱拉雍仲林寺)、メンリ寺、メンリ寺(インド)、トリテン・ノルブツェ僧院、ボンギャ寺、キュンモ寺、ユベン寺(玉本寺)などがあります。薬草学に強く古代から線香の文化がありました。ボン教の線香としては、メンリ寺のメンリ香、トリテン・ノルブツェ僧院のソリグロープインセンスなどがあります。
・ユムブラガン宮殿(雍布拉康)
チベット自治区山南市乃東区ヤルン谷
標高3,700m
🌏️29.1426, 91.8027
・ナルシ寺(朗依寺)
四川省アバ州アバ県(阿壩県)
標高3,300m
🌏️ 32.936667, 101.728611
・レラ・ヨンジョンリン寺院(熱拉雍仲林寺)
チベット自治区シガツェ市ナムリン県ヌマ郷レラ村
標高3,750m
🌏️ 29.366581,89.650534
・メンリ寺
チベット自治区シガツェ市南木林県
標高4,700m
🌏️ 29.446108, 89.537805
・メンリ寺(インド)
インド・ドランジ
標高1,200m
🌏️ 30.845815, 77.149371
→メンリ香(ツォンゴン・ラトナ・メンリン尼僧院)
・トリテン・ノルブツェ僧院
ネパール・カトマンズ
標高1,450m
🌏️27.728938, 85.281592
→ソリグロープインセンス
・ポンギャ寺
青海省黄南州同仁市曲庫乎郷
標高3,200m
🌏️ 35.395381, 101.973834
・キュンモ寺(却毛寺)
青海省海南州同徳県
標高3,700m
🌏️ 35.273040, 100.638256
・ユベン寺(玉本寺)
タンラ・ユムツォ(当惹雍錯)塩湖周辺
・ダモン骸骨天葬院(ダム寺・達木寺)
チベット全土で唯一遺者の頭蓋骨を保存する天葬の聖地です。骸骨壁(骷髅墙)には、天葬(鳥葬)でハゲワシに施された遺体の頭蓋骨が整然と並べられており、訪れる者に無常と生の重みを感じさせます。一部にボン教的要素を含むチベット仏教)の施設です。19世紀に活仏のダ普8世・白瑪白扎(ペマ・ペンザ)活仏によって創建されました。チベット自治区那曲市比如県(ビル県)茶曲郷。標高4,000m。
🌏️ 31.527415, 93.248724
※象雄王国は、カイラス山からカシミールの山脈沿いのエリアを拠点としました。チベット中央に位置する広大なチャンタン高原には、蘇毘(スンパ)と呼ばれる女国があり、女の一族が統治していました。東側は昌都市、玉樹から中国の四川、雲南省と隔てる山脈までを白蘭(バイラン) と党項(タングート)が統治していました。
ボン教の聖地は、発祥地であるナクチュ(那曲)の文布郷の地区にある当惹雍錯(ダンラ・ユムツォ)や達果雪山(ダカル・セシャン)、王国の首都のキュンロン銀城やカイラス山、マナサロワール湖、さらに納木錯(ナムツォ湖)、念青唐古拉山脈(ニャインチェンタンラ山)などの3箇所に点在します。
カイラス山 🌏️ 31.0667°, 81.3125°
マナサロワール湖 🌏️ 30.6833°, 81.4833°
キュンロン銀城遺跡 🌏️ 31.1000°, 80.0500°
当惹雍錯(ダンラ・ユムツォ)🌏️ 30.9167°, 86.5333°
達果雪山(ダカル・セシャン)🌏️ 30.767287, 86.675801
納木錯(ナムツォ湖)🌏️ 30.7167°, 90.5833°
念青唐古拉山脈(ニャインチェンタンラ山)🌏️ 30.3833°, 90.5667°
⑩ チベットの修行洞窟群
チベットのヤルツァンポ川流域は石灰岩のカルスト地貌が発達しており、古くからチベット仏教の聖地・修行場として知られる神秘的な洞窟が集まっています。 ロカ市ザナ県周辺の近くには、歴史ある天然の溶洞(鍾乳洞)が複数存在します。古くは、象雄王国の時代から洞窟は利用されていました。
・穹隆銀城
ボン教最大の聖地、象雄王国の古都、周辺に多数の修行洞窟群があります。
・チャンゴ溶洞(昌果溶洞、昌珠溶洞)
山南市、ボン教の古い修行地。
・ザヤンゾン溶洞(扎央宗溶洞)
聖なる湖 🌏️ 29.516667,92.738056
山南市扎央宗、ニンマ派、扎央宗蔵香の伝承地。
チャセ寺(查色寺)→扎央宗蔵香
措嘉拉措寺→香巴拉藏香
・宗貢布溶洞(そうこうふ溶洞)
ヤルン渓谷周辺、ボン教行者の閉関地。
・イェルパ洞窟(扎耶巴寺)
ラサ市ダジ郡バンドゥイ郷イェバ村。チベット最大級の洞窟修行地。扎耶巴寺(ダク・イェルパ)。
・チンプ(青浦)、サムイェー・チンプ尼寺
サムイェ寺背後の断崖に広がる洞窟群、パドマサンバヴァゆかり、数十~百以上の修行洞窟があります。チベット最初の仏教寺院であるサムイェー寺から北東に約16km離れた山の上にある広大な修行地。
・ヤマルン洞窟
パドマサンバヴァが長期修行したニンマ派の重要聖地。
・シェルドラク洞窟
パドマサンバヴァの八大聖窟の一つ、多数の伏蔵(テルマ)伝承。標高4,600mのヤルン渓谷。
・ラチェン・プク(カイラス山洞窟群)
ボン教・仏教双方の聖窟。ボン教の開祖トンパ・シェンラプ の伝承地。
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| 修行洞窟と扎央宗蔵香 |
⑪ チベットの歴史
・旧石器時代
チベット高原には数万年前から人類(デニソワ人系などを含む)が住んでいました。
・新石器時代
カロップ遺跡(紀元前3000年〜2000年頃)
チャムド市で発見された代表的な新石器時代の遺跡。定住生活が営まれ、農業(アワの栽培)、家畜の飼育、独特の模様がついた土器作りが行われていました。古代のマサン赤面種族(象雄王国と吐蕃王朝の同一先祖)。
・象雄文化の形成 【ボン教の燻香・薬草香】
魔本(ドゥ・ボン)や賛本(ツァン・ボン)の宗教活動(古・ボン教)
・紀元前127年
象雄王朝時代、幸饒弥沃如来仏(シェンラプ・ミウォ・チェ)、象雄語、象雄耳伝大円満、リグ王家(Lig)、キュンルン・グルカル遺跡、古象雄仏法、雍布拉康(ユムブラガン)宮殿、ヨンドゥン・ボン教(新・ボン教)
・7世紀前半 【粉香中心】
吐蕃と対立、ソンツェン・ガンポ、文成公主、四部医典、仏教伝来、魔女調伏十二寺院(十二鎮魔寺)
・644年
象雄王家リミギャ王暗殺、吐蕃併合、クゲ王朝
吐蕃王朝時代、統一チベット
トンミ・サンボータがチベット文字を制定
仏典翻訳事業により古典チベット語が確立
・842年 【粉香がチベット医学と融合】
吐蕃王家ランダルマ王の暗殺、吐蕃王朝滅亡、群雄割拠時代
・955年
象雄王家リギン・ムペチャ王暗殺、象雄王家滅亡
・1100年代
木版印刷伝来
・12世紀
大寺院の印刷所稼働
・13世紀 【現代型の棒状チベット線香成立】
モンゴルにサキャ派のチベット仏教伝来
元朝(モンゴル)の崩壊とともに衰退
・16世紀後半
アルタン・ハーンによりチベット仏教のゲルク派がモンゴル地域に伝えらる。
・17世紀 【各寺院独自の伝統香が発達】
モンゴル人のほとんどがチベット仏教の信徒となる。
・1966〜1976年
文化大革命、チベット侵攻、中国による宗教弾圧と寺院破壊
インドなどに亡命し、現地で寺院建立し成功する。
・1980年代〜
チベット仏教復興、世界遺産登録や文化遺産登録され研究が進む。同化政策が社会問題となる。






































































































